仙台横丁というと、文化横丁にいろは横丁が有名ですが、もうひとつ忘れていけないのが東一市場。戦後バラック街から始まったこの界隈にも古き酔き名酒場が存在しています。
今宵は東一市場でひときわ存在感を放つ酒場、『くいもんや森~Mori~』さんを呑兵衛HANAがご案内です。
レトロ感漂う漆黒の外観がまた堪らない森さん。この佇まいだけでもゴクリと喉がなってしまいます。とは言え、やはり主役は酒と肴。いざごめんくださいませ~。
入店と同時に返ってくるのは、親方ご夫婦の柔らかな笑顔といらっしゃいませの掛け声。この気持ちの良いひと声が、この酒場で呑める喜びを高めてくれます。
ちょっとお腹を引っ込めながらすいすい~っとカニ歩き。腰を下ろした先はカウンターの一番奥。酒瓶が目の前に広がる特等席です。
外観と同じく店内もレトロ。味わいあるこのカウンターで一体どれだけの呑兵衛がお酒を交わしてきたかと想うと、感慨深いものです。
2階席には著名人のサイン色紙が沢山飾られ、『くいもんや森~Mori~』さんが広く愛されている酒場である事を感じます。
兎にも角にも、大好きな『瓶ビール』で乾杯。喉を潤したところで、お品書きとご相談はお決まりのスタイルです。
お通しには『ビーフシチュー』。寒くなるとこんな肴がしっくりきます。
『くいもんや森』さんの特徴のひとつは、仙台グルメに留まらず、『沖縄料理』もいただけるところ。
そんな中、先発は『ゴーヤお浸し』に決定。
こういったさっぱりとした一品は、箸休めにも最適な小皿。お値段も手頃なのが嬉しい美味しさです。
こちらをかけてどうぞとご提供いただいたのは親方お手製の『ポン酢』。このひと手間を惜しまない姿からも、親方の料理愛を感じられます。
続いて気になったのは『自家製くじらの盛合せ』。
女独り呑みを察してくださり、親方が少しづつ盛りますねと一言。酔き酒場は、御店主と呑兵衛がカウンター越しに自然と心通じる気がします。
お酒を『ホッピー』に切り替えて、ご馳走を待ちましょうか。
ナカをコップでご提供くださるので、自分の好きな割合で愉しめます。
お酒を頂きながら、お酒の品書きを眺められる幸せは、酒場に居るからこそ味わえる時間です。
さぁさぁ『自家製くじら盛り合わせ』が着席です。
くじらってこんなに美しかったかしら…対面した瞬間自然と吐息が漏れてしまいます。美しいモノは美味しい!!各々の部位が異なる旨さ。辛子のアクセントも相まって、お酒が欲しくなる一皿です。
もう一品、HANAの大好物、『とんかつ』を。
柔らかな歯応えに、濃い旨味。飲兵衛に嬉しい絶妙な厚み。とんかつで呑む。うん、堪りません。
最後に、くいもんや森さんの看板名物。『お蕎麦』を頂かずには帰れません。お蕎麦だけを食べに来る方が居るほど、定評のある絶品蕎麦。
艶めかしい姿からは色気すら感じます。
薬味には、おネギと山葵をくわえてズルズルッと。喉ごしが良く、蕎麦の香りも芳醇で言葉を忘れて夢中になる旨さ。蕎麦好きに愛される理由に納得です。
シメも頂いたことですし、後ろ髪引かれながらも今宵はご馳走様にしましようか。
カウンターの中には微笑む親方に女将さん。そして、席には飲み慣れた常連様達。行き交う会話に耳を傾けながら愉しめるお酒は格別でした。
本日のお会計は、女独りで4,000円ほど。お手頃なお値段のお料理も沢山あるので、サクッとお独り二千ベロが十分可能です。
ぜひ皆様も、東一市場が誇る名酒場でご一献いかがでしょうか??
店名:くいもんや森(MORI)
ジャンル:居酒屋、沖縄料理
住所:宮城県仙台市青葉区一番町4丁目7-7
営業時間:【月〜土】18:00~翌3:00
【定休日】日曜・祝日
参考:食べログ