【楽しい】鳴子の魅力を満喫!宮城オルレ「大崎・鳴子温泉コース」をトレッキング ~中山平温泉駅-(オルレコース)-鳴子温泉駅~

おでかけ

こんにちは!せんだいマチプラライターの、すずき・ちえです。

突然ですがみなさんは、「宮城オルレ」というトレッキングコースはご存じでしょうか?

「オルレ」とは、地域の自然や歴史に触れながら歩く、韓国・済州島生まれのレジャーです。日本やモンゴルにも公認コースがあり、宮城県内には4箇所あります。

以前から、「実際に歩きながら、その土地の風景や歴史を味わえる」というオルレに、興味があったものの、「道に迷わないか」「クマに遭遇したらどうしよう」という不安を感じ、躊躇していました。でも、行ってみたい!

そこで今回はツアーに参加し、大崎市の鳴子温泉にある、宮城オルレの「大崎・鳴子温泉コース」を歩いてきました。

JR中山平温泉駅からオルレコース入り口まで

今回参加したのは、6月26日(土)に実施された、一般社団法人みやぎ大崎観光公社企画の「ガイドと歩く宮城オルレ・駅からオルレツアー」です。

地域住民でもあるガイドさん2名の案内で、「JR中山平温泉駅~オルレコース~JR鳴子温泉駅」の約11kmを歩きます。

当日は、午前10時20分にJR中山平温泉駅に集合し、ガイドさんよりコース概要について説明を受けました。ちなみに、この日の参加者は私を含めて7名でした。

大崎市公式キャラクター「パタ崎(さき)さん」。スタート地点ではお見送り、ゴール地点ではお出迎えしてくれました!

10時30分に出発。中山平温泉駅から、オルレコース入り口までは1kmほど歩きます。

川沿いに旅館が立ち並ぶ中山平温泉街や、地域の温泉観光協会が整備した遊歩道を通り、スタート地点の「鳴子峡レストハウス」に到着しました。

オルレコース入り口・鳴子峡

名勝「鳴子峡」が、「大崎・鳴子温泉コース」のスタート地点です。

鳴子峡は、紅葉の名所として知られる、深さ約100mの大渓谷。昭和7年に史跡名勝天然記念物に指定されています。

たもとの「鳴子峡レストハウス」には、オルレコーススタート地点の記念スタンプがあったので早速、配布されたパンフレットのスタンプ欄に押しました。

辺りを見回すと、オルレコースの目印である鉄製の赤い看板「カンセ」が目に入りました。

オルレの象徴「カンセ」

「カンセ」は、オルレ発祥の地、済州島の方言で「野生の子馬」を表しており、オルレの象徴とも言える存在。コースの要所ごとにあり、道標の役割。「カンセ」の頭の方向に向かって歩きます

それでは早速、鳴子峡を巡ってみます。まず、レストハウスからも見渡せるのがこちら。

国道47号線に架かる「大深沢橋(おおふかざわばし)」です。その景観は、鳴子を象徴する風景の一つと言えるでしょう。行ったことがなくても、見覚えがある方も多いのではないでしょうか。

さらに鳴子峡レストハウス敷地内から鳴子峡遊歩道を下り、川の流れに沿って歩くと、「回顧橋(かいこばし)」という橋に着きます。そこから上を見上げると、大深沢橋を眺めることができます。

鳴子峡というと、紅葉のイメージが強かったのですが、初夏の一面の緑や、清流が流れる風景もいいものだと思いました。

松尾芭蕉がたどった「奥の細道」を歩き、ゴールのJR鳴子温泉駅に向かう

その後は、「大深沢(おおふかざわ)~奥の細道」と山の中に入っていきます。江戸時代に俳人・松尾芭蕉がたどったコースといわれています。

「大深沢」入口です。谷に下りる道は細く険しい上、芭蕉が旅した当時は、軍用の要塞のため川に橋が架けられておらず、奥の細道最大の難所とされていたようです。

<参考:webサイト「おくのほそ道散策MAP」おくのほそ道 散策マップ~出羽街道中山越 芭蕉の道を訪ねて~ (nakayamadaira.com )

今では橋や道路も整備されていますが、芭蕉が旅した当時は、険しい山道だったのでしょう。きっと、想像を超えるような苦労があったのだろうと感じました。

それからは、なだらかな「奥の細道」を通り、その後は再び、坂を上ります。上り切ったところにある「日本こけし館」でお昼休憩をしました。

ツアーの参加特典の一つでもある「おにぎり」のお米は、鳴子で栽培されている品種「ゆきむすび」を使ったもの。中山平温泉近くのお店「むすびや」のおにぎりです。

まるで、おこわを食べているかのようなしっかりとしたお米で、食べた後には、力が湧いてきました。

昼食後は「尿前(しとまえ)の関」

松尾芭蕉が厳しい取り締まりを受けたという、仙台藩の関所跡です。ここから、ゴールのJR鳴子温泉駅に向かう道のりでは主に、民家や田畑の間を通ります。

通り沿いの工場の前には、「こけし」で有名な鳴子ならではの手描き風のベンチがあるなど、車で通るだけではわからない、コースを歩いたからこそ見えた景色もありました。

ゴール地点のJR鳴子温泉駅に向かって、温泉街を上る

ゴール地点のJR鳴子温泉駅は、鳴子温泉街の中にあります。温泉街の坂を上りきるとようやく、ゴール地点の駅が見えてきました。

オルレ完走の証でもあるバッジ(左上)・今回のツアー参加特典のひとつ「湯めぐりチケット」(下)

駅の観光案内所で、パンフレットに「ゴール」のスタンプを押し、オルレ完走です!

 

宮城オルレ「大崎・鳴子温泉コース」を歩いてみて

今回のツアーは、お昼休憩を含み4時間30分ほどの内容でした。参加者の中には、私を含め「トレッキング経験がほとんどない」という方もいらっしゃったようですが、無事に全員ゴールできました

当日は、登山用の服装、リュック、トレッキングシューズという恰好で歩きました。トレッキングポールがあるとなお良いかもしれません。

「クマ出没注意」の看板がコースの至る所で見られたので、「熊鈴」や「ポータブルラジオ」などは必須と感じました。(詳しくは宮城オルレの公式サイトにわかりやすく書かれています)

 

ツアーに参加して良かったのは、「安心して鳴子の魅力を満喫できたこと」でした。

特に芭蕉が難儀したという「大深沢」の道は、急こう配で険しかったものの、清流の流れる小川を目の前で見られ、とても印象深かったです。

また、地域をよく知るガイドさんの案内のおかげで道に迷う心配もなく、地域の情報を聞くことができ、安心して楽しみながら歩くことができました。

鳴子地域は多くの温泉があるので、歩いた後は周辺で日帰り入浴し、疲れを癒せることも嬉しいところ!そして多くの温泉施設があるので、温泉巡りも楽しみの一つです。

オルレで自然に触れ、温泉でゆっくりと疲れを癒す、そんな一日を過ごしてみるのは、いかがでしょうか。

※2021年7月時点の情報です。

<参考:宮城オルレ公式サイト:宮城オルレ | 見て、歩いて、体験する。 (miyagiolle.jp)

◆一般社団法人みやぎ大崎観光公社では、今後も宮城オルレや、奥の細道を歩くツアーを企画されるとのことです!

問い合わせ先:一般社団法人みやぎ大崎観光公社|公式サイト| (mo-kankoukousya.or.jp)

JR中山平温泉駅周辺マップ