こんにちは!こはくです。
初めての方でもこれで安心!神社のアレコレをまとめてみました。
神社にまつわる歴史や成り立ちを知るだけでも、また違った魅力を見つけられると思います。
それでは、こはくプレゼンツ『神社を知るお勉強タイム』の始まりです。
まずは神社といえばこちら!鳥居についてご紹介します。
鳥居(とりい)について
*六芒星の1つ愛宕神社
仙台藩主である伊達政宗がによって考案された六芒星。仙台市中心街に三角形を二つ組み合わせた星型図形『六芒星』(ろくぼうせい)が存在することを平成5年(1993)5月に発見しました。
宮城県護国神社、榴岡天満宮、青葉神社、大崎八幡宮、仙台東照宮、愛宕神社。
鳥居の持つ意味
鳥居は「神域への入り口」の意味を持ちます。いわゆるここからが神様の領域ですよということで、人間の住む世界とを隔てている門のことになります。
同時に結界(けっかい)となり、神社の中に邪な邪霊や穢れ(けがれ)が侵入してくるのを防ぐ役目もあり、わたしたちが鳥居をくぐる時に身体に付着したわずかな穢れを取り除く働きも持っています。
鳥居の起源については諸説あっても、実ははっきりとしたことは判っていないんですよ。当たり前に見るのに不思議ですよね。
とはいえ有力な説としては、天岩戸(あまのいわと)に隠れてしまった天照大神(あまてらすおおかみ)を誘い出すために、岩戸の入り口で宿り木に乗せた『常世の長鳴鳥(とこよのながなきどり)』という鳥を鳴かせた伝説により、鳥の居場所という言葉が起源であるとする説があります。
鳥居の色の意味
鳥居と聞いて思い浮かべるのが「朱色」ではないでしょうか。実はもともと神社の鳥居は「神聖」という意味をもつ白木が主流でした。今、白木の鳥居を見かけたら造り直しているのかな?と思ってしまいそうですよね。
仏教の伝来で鳥居の色が変化しました。そのうちに、定着した神様と仏様を一緒に祀った「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」という考え方。神仏習合とは日本古来の神道と外来宗教である仏教とを結び付けた信仰を意味します。朱色は仏教から伝わってきた色で、その神仏習合により鳥居も白木から朱色に変えられていったということです。
仏教で朱色には「清く正しく正直な色」として魔よけの意味があります。
鳥居はそれだけで魔よけの意味合いも持つのですが、朱色を塗ることでさらにその力を強めようとしたのでしょうね。
鳥居の種類
鳥居に種類なんてあるの?!と思われる方も多いかもしれませんが、実は鳥居は60種類以上あるんですよ。ここでは全てご紹介しきれないので、大きく2つに分けられる鳥居の種類をご紹介します。
⇒天照大神(あまてらすおおかみ)を指す系統で地面から垂直に立てられている、伊勢神宮や靖国神社などの鳥居です。
⇒神全般を指す系統で柱に台石がある、八幡神社や山王神社などの鳥居です。
愛宕神社さんの鳥居は柱に台石があるので、明神系となりますね。
こちら諏訪神社さんの神社は神明系となります。中でも鹿島鳥居と呼ばれる、貫が四角で柱から出ている鳥居となります。
あまり違いがないように思われる鳥居でも、違いがたくさんあるんですね。興味のある方はぜひ参拝時にくぐった鳥居はどの種類?と調べてみるのも楽しそうです♪
鳥居をくぐる時の作法
先ほどご紹介したように鳥居が意味するのは、“神域の入り口で人間の住む世界とを隔てている門であり結界”となります。
鳥居の前まで来たら、帽子や日傘などは取ることが望ましいです。コートなども脱ぐのが正式な参拝の方法ではあります。とはいえ、あまりにも寒い時や健康上の理由などがある場合は神様もわかってくださるのではないでしょうか。
鳥居をくぐる前に、神さまへの敬意と「お邪魔します」の気持ちを込めて鳥居の前で一礼しましょう。この時、鳥居の真ん中ではなく左右どちらかに寄ってくださいね。参道中央は神様が通られる道なんですよ。
もちろん、参道を歩く時も真ん中は避けるようにしてください。参拝が終わって帰る時も、鳥居を出たところでくるりと向き直り社殿へ向かって一礼します。
「一礼に始まり、一礼で終わる」
よく聞く?迷信について
喪中の時や女性の月のものの時期に参拝する時は、鳥居の外を通らなければならないと聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
神社にお祀りされている神様はとても綺麗好きで、神道の神様は「穢れ(けがれ)」を大変嫌っているからです。神道の神様が穢れに触れると神様のパワーが弱まるとされました。
神道では人の「死」に関連したことを穢れとして忌み嫌ったため、身内や最愛の人が亡くなった直後に神社に参拝に行くと神様に害を与えると考えたのです。
穢れの語源は「気枯れ(きがれ)」からきていて「気」とは気持ち、元気、活力を指します。
気枯れは気持ちが落ち込んで、元気がなくなり活力(自分のエネルギー)が低下している状態です。最愛の身内が亡くなると心の支えを失い気力や活力を失ってしまうのは想像に難しくありませんよね。そのままでは自然と身体に穢れが普段よりも多く着いてしまうと考えられ、忌明(きあ)けが過ぎるまでは神社に参拝できないとされたのです。
このことから喪中(故人が亡くなって1年間)でも、忌中(故人が亡くなって四十九日が明けるまで)が過ぎれば鳥居をくぐって参拝しても大丈夫です。喪中と忌中がごちゃごちゃになってそんな迷信が生まれたのかもしれませんね。
また、女性の月のものの時期も鳥居をくぐるなと言われたことがある方もいらっしゃるかもしません。
これは時代の流れと共に、穢れの意味合いに死の他にも「血」を含むようになったからです。血は怪我での流血だけでなく、女性の月のものや産褥中(さんじょくちゅう=産後6~8週間)も含まれます。
この血を含めた穢れの考えができた当時は「出血している状態は身体が本調子ではないから無理をするな」という意味合いでした。女性は月のものの間は個人差があれど体調が万全ではありません。産後も妊娠で変化した体を妊娠前へと戻すために、子育てをしながら身体も心もたくさんのエネルギーを使い、すぐに本調子とはいかないのです。
体力だけでなく気力、生命力を戻して元気に神社にお参りをした方が神様も喜ばれます。 そのため調子が悪いときは無理して行かなくとも良い、といういたわりの気遣う言葉だったのですね。
次に手水舎(てみずしゃ)についてご説明します。
手水舎(てみずしゃ)について
*六芒星の1つ榴岡天満宮
手水舎とは?
神社へ行くと、手水舎(てみずしゃ※読み方は諸説あり)があります。手水舎にて、鳥居の結界で取り除かれなかった穢れ(けがれ)などを清め洗い流す場所です。神社によって様々な形があるため、初めて参拝する神社ではどんな手水舎が迎えてくれるのか楽しみでもあります。
最近見かけた手水舎ではこんな所がありました。
*六芒星の1つ青葉神社
伊達政宗公を御祭神(ごさいじん=その神社に祭られている神のこと)とする青葉神社さんです。遠くからでもわかる存在感にドキドキ。また、こちらの手水舎にはちょっと見慣れない?伊達家の家紋も彫られていました。詳しくはこちらの記事をご覧ください♪
<竹に雀/仙台笹>
伊達政宗公といえば!な家紋。
<三引両紋>
伊達家で一番古くから使われている家紋。
甲冑姿の伊達政宗公の傍らに龍…!
こちらの手水舎には大きな龍の姿がありますが、龍の口からお水がちょろちょろ出ていたり側面に龍の彫刻がなされていたり…と手水舎では龍のモチーフを見かけることがあります。それは龍神が水を司る神様だからなんですよ。
神社によってはお祀りしている神様の神の使いがモチーフになっていたりすることもあるので、手水舎の動物にも注目してみるのも違った角度から理解を深めることが出来そうです。
また、水には「罪(つみ)」を洗い流すものとも考えられていたんですよ。
手水舎の起源
古来、神社に参拝する際には近くを流れる川の水や湧き水で手を清めていました。伊勢神宮を参拝されたことのある方はご存知かもしれませんが、内宮では参道に手水舎がありながら五十鈴川の御手洗場(いすずがわみたらし)で手と口を清めることが出来ます。それはその名残なんです。
しかし、時代とともに川の水が汚染されてしまったり清流や湧き水が確保できなくなったことから、それに代わる施設として境内に御手洗場(みたらし)を設けるようになったのが始まりと言われています。
手水舎のお水
手水舎のお水は「お手水」と書き、おちょうず / おてみずと読みます。手を洗っている時にお手水を口に含んでいる方を見かけてびっくり…!なんて経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。実はそれは正式な作法で、手水舎は手と口を清めるためにあるんです。
最近では、海外からの参拝者の方も多く見られるためイラストなどで作法を紹介されている神社さんもありますね。
※二柱神社より
①柄杓(ひしゃく)を右手に持ち。左手から洗い清めます
②次に柄杓を左手に持ち替え、右手を洗い清めます
③柄杓を再び右手に持ち替え、左手にお手水を受け、そのお水で口をすすぎ清めます※柄杓に口をつけてはいけない
④先ほど口をすすいだ左手を洗い清めます
⑤柄杓を立てて、柄に水を流し清めます
⑥柄杓を元にあった位置へ戻しておきます
全てお手水は動作毎に汲みなおしますので少量ずつで大丈夫です。
なんとなく手を洗うよりも、正しい作法で行えるとちょっとかっこいいと思いませんか?作法が大事、というだけでなく神様への敬意を払うという意味でも素敵ですよね。神様はきっと見てくれていますよ。
まとめ
いかがでしたか?
『神社にまつわるアレコレ~其の壱 / 鳥居・手水舎編~』をご紹介しました。
今回はここで一旦おしまいです!
其の弐は「えぇ?狛犬さん…」と「御朱印ってそうなのね?」をご紹介します。お楽しみに♪