2021年はもっと尖りたい
お久しぶりです、「ヤバい物件屋さん」シリーズやウラロジ仙台の方で記事を書いておりました、恐山です。
現在ウラロジ仙台の方は現在体制見直し中のため更新をストップしているのですが、どうしても記事を書きたくなる場所に昨年末行ってきてしまったので久々にマチプラの方に記事を投稿する次第です。そんなわけで、今年もよろしくお願いします。
白石・人形の蔵に行ってきました
少し時を遡ること2020年、クリスマスシーズン。
私も恋人とデートのひとつくらいします。
どこに行きたいか?情勢を考えて宮城県内で、極端に人混みのない場所なら出かけてもいいのではないか?という話題になりました。
その時ふと、以前にマチプラの編集長・キッドから、
「白石市に白石・人形の蔵という場所があるらしいから行ってきなよ、日本人形が所狭しと飾られてるらしいよ!好きでしょ?そういうの」
と無責任に言われたことを思い出しました。
無責任すぎるだろ、アンタも来いよ。
クリスマスに人形の蔵、行きたくない…?
2020年、やり残したことのひとつ「”愛子大佛・佛國寺(ぶっこくじ)”のスロープカー・ナムナム号 に乗る」という選択肢もありましたが、愛子エリアは私のアジトからわりと近いので2020年ラストのおでかけは白石市に行くことが決定。
人形の蔵、着弾
というわけでやってきました。
既に情報量が多いですね、最高。
造り・順路としては本館→別館の順で観ていくと良い!とのこと。
別館の1Fは企画展メインで、半年くらいのスパンで展示品・展示テーマが変わっていくそうです。
それでは入館料の400円を払って、本館から行ってみましょう。
■入館料 大人400円 小人200円(小学生以上~高校生以下) |
レトロのびっくり箱・本館1F「なつかし駄菓子屋風フロア」
松島にもこういうレトロ記念館的施設があったような。
昔なつかしの玩具・雑誌・レコードがずらり。
アッ、好き♡
外観以上に、ものすごい情報量。
上の写真の中だけでも…
わかる範囲ですが、こんな感じ。
Dr.スランプ(アラレちゃん)のガッちゃんとツチノコが一緒に吊られているセンスに脱帽してしまいました。
「アタイ、昔このセーラームーンのおもちゃカメラ持ってた〜!」と懐かしさでブチ上がり。
シャッターの部分がすぐ壊れちゃうんですよね…。
小規模ではありますが、物販コーナーもありました。
ドラゴンボールのメンコが可愛かったので”ブルマ”というキャラがメインになっている柄が無いか探したのですが、見つからなかったので今回はノーメンコでフィニッシュしました。
私的には「昔のくすり」コーナーが一番気に入りました。大きな博物館なんかには収蔵されていそうですが、この比較的小さい規模の施設でここまで収集・保存されている場所って無いのでは?
特にボックスの中で一際目を引いたのが大入道のパッケージ?のくすりです。
三重県・四日市で有名な大入道のからくり人形や紙人形を想起させるパッケージです。
大入道という妖怪自体は全国各地に言い伝えがありますが、皮膚病を治してくれる…という史実は確認できず(残念)。
戦争はこれでお蔵入り・本館2F「終戦の蔵フロア」
既に1Fのレトロ館に1時間近く滞在してしまったところで、2FへGO。
忌まわしい戦争は「お蔵入り」ね。
戦時中に使われたであろう旗や軍服から、戦後の暮らしが分かる雑貨や本、人形なども展示されていました。
※展示品に感情移入しすぎてしまう読者の方もいらっしゃるかと思いますのでこのコーナーに関してはライトにご紹介します。
ふと見上げると、年季が入った松川だるまも。
トリビアですが、松川だるまはもともと黒目が入っているのでかなり珍しいタイプのだるまです(本来は購入した方が目を入れるので)。ボディも青いですし。
蔵わらしChang…
我々入館者の幸福を祈念してくれているそうです。
別館1F・企画展「がんばれ受験生 展(~2021年1月末迄)」
続いて、別館です。
ちょうど「がんばれ受験生 展」ということで学問の神として有名な天神さま(菅原道真公)の土人形があちこちに飾られていました。
こちらは「金持ちの家に必ずあるヤツ」と盛り上がった、ビスクドールや陶器のドールのコーナーです。絶対あるじゃん…ピアノがある家には必ずあるじゃん…
そして正直このフロアで一番個人的に興奮したのがこちら”姉様人形”です。
暗い所に展示されていたので、見間違いでしたら申し訳ないのですが。
姉様人形は現代で言う”リカちゃん人形”などの着せ替え遊び・着せ替え人形の原点だと思います。首(頭部)が棒の先についていて、首から下を紙や布で作った着物でくるみ、着せ替えて遊ばれていたようです(大学時代に研究で調べていたことがあったので感動しました)。
ラストの見どころ!・別館2F「市松人形のフロア」
来ましたわね…
ラストは別館の2F、市松人形のフロアです。
東北ずん子ちゃんと共存しているのがめちゃくちゃ面白いけど。
市松人形は、もともと観賞用ではなく、着せ替えや抱っこをして遊ぶ用途の人形だったんですね。先述の姉様人形遊びをよりリアルに実現できるようにした人形、とも言えそうです。
市松人形をはじめとした和風の人形は、ホラー作品・ドキュメント番組で「勝手に夜中に動く」「髪の毛が伸び続ける」など怪奇現象が起きやすい怖いものとして扱われることが多いです。確かに独特な雰囲気もあり、敬遠してしまう方も多いかもしれません。
また、市松人形だけではなく、人形自体の雰囲気が苦手!という方もいるかもしれませんね。
しかし人形の蔵に飾られていた人形たちはみんなウェルカム感のある表情をしていたので、「怖い」などのマイナスイメージだけを持って敬遠してしまうのは勿体無いな…と思いました。子どもの人形遊び文化の源流にもなっているはずですし。
ぜひ、一度向き合ってみてほしいです。
ほら、こんなに優しいでしょ。
施設名:白石・人形の蔵
住所:宮城県白石市城北町4-18
TEL:0224-26-1475
<開館時間>午前10時~午後4時
<入館料>
・大人400円
・小人200円(小学生以上~高校生以下)
定休日:水曜日
駐車場:5台
執筆・恐山らむね