とよまの観光拠点「遠山之里」から、北上川方向へ徒歩5分ほどのところにある「アンティーク資料館」。
明治23年創業の伊新薬局が、約100年前のくすり蔵を一般に開放している私設の展示資料館(蔵)です。
道路に面した店構えは、カーテンで閉ざされ「きょうは休館かぁ」とがっかりして引き返したら負け(?)です。
左脇の奥まったところに小さな木戸があり、その扉を押し開けてくぐり「たのもう!」と大声で叫んでください。
年配のご婦人が出て来て「あ、今ちょっとアレだから待ってて」と言われ、どうやら先客がいるらしく次の客は入れない雰囲気が漂う。
運よく先客のカップルがすぐに出て来て”マニア”らしく興奮した様子で「また来ます♪絶対来ます!」と言ってニコニコしながら帰っていった。
ご主人に拝観料200円を支払い、一歩足を踏み入れたその先は、昭和臭が激しくむせかえった。
おおぅ、、タイムスリップ感半端ない。
時をかける少女ではラベンダーの香りをかぐと過去に行けたが、ここはもう昭和がそのまんま匂いと共にある。
懐かしい薬のポスターや薬局の看板、キャラクターグッズ等々、当時物が所せましと展示されています。
館内は撮影禁止ですが、ご主人から特別許可をいただきましたので、無断転載などはご遠慮くださいね。
ではご覧ください。(ノーフラッシュですのでね)
右側のダッコちゃんはつい最近まで持ってましたが、左の頭頂部がとがったやつは見たことないですね~へぇぇ~
もしかしてダッコちゃんのお母さんでしょうか。
「カワイイ!」から大ブレイクしたのに、それが人種差別につながるとは、思いもよらない展開でしたね。
ブラウン管テレビ懐かしい。その横に薬局のキャラクターソフビ人形がぁぁ。
私の年代ですとドンピシャのおもちゃがずらり勢ぞろい。ウヒョー
1階は、当時のキャラクターグッズやポスターなどがこれでもか!ってほどに展示されています。
ご主人曰く、なんでも鑑定団からオファがあったそうですが「めんどくせぇから断った」そうです。いい!そういうところがまたたまらんですわ。
ポスターなんかはメーカーでも当時の原版が残っていないそうで、貸出依頼がくることもあるそうです。
ここにあるのは全て当時物ですからね、皺や汚れや破れなどの経年劣化が、この空間にあって価値を増大させてます。
では2階へ参りませう。
横向きにならないと登れないほど狭くて急な階段を、一歩一歩上がります。
2階は薬品関係です。元薬局なだけに、あれやこれやすごい数。
安産セットに毒薬用天秤…なんでもありです。
いや~貴重な品々がこれだけきれいな状態で保存されているとは驚きです。
蔵だからこそでしょうね。紫外線が当たらず、空調も適しているのでしょう。
未開封の養命酒やリポビタンなどは飲めるのではないでしょうか…
リポビタンDの箱が、昭和37年発売からデザイン変わってないですよね。しかしすごいロングセラーだなぁ、、
やはり、ゆっくり見学するには、2~3人が限界でしょう。
この空間で、この空気を味わうには、きょうひとりで入れたことに感謝します。
昭和世代には感無量!できればずっと、知る人ぞ知る秘密基地であってほしい。
20年ほど前に開館したそうですが、ご主人と奥様にはまだまだまだ長生きしていただいて、この幸福で希少な異次元空間を守ってほしいと思うのでした。
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