今年はあえて王道をはずして、隠れた桜の名所を追いかけるユーホーです。
仙台市北西部の田園地帯に位置し、北には泉ヶ岳がそびえる牧歌的風景がこの上なく美しい根白石(ねのしろいし)地区。
ここは、その昔伊達家の”隠れ里”として、藩のわけあり重鎮が身を寄せた場所です。
郷土史研究においても、ミステリアスで謎が多く、個人的にも非常に惹かれる土地柄です。
仙台市立根白石小学校
ここに、開校148周年(明治6年開校)の小学校があります。
現校舎は、昭和5年建築で築91年。正面玄関は独特な肩折れ屋根で、北海道視察に行ったことによると思われる。
校舎は、藤沢町の気仙大工を棟梁に地元の大工、地元産の木材で作られました。校舎建築には根白石村の2年分の予算が投入されたということで、当時も今も町のシンボルになっています。仙台市立根白石小学校 (sendai-c.ed.jp)より
*撮影及び掲載許可をいただいています。
まわりには高層の建物が一切無く、斜陽が校庭を染める夕方4時頃。
桜の季節は特に、郷愁をそそられる景観となります。
*学校関係者以外は許可なく立ち入りできません。
歴史
町の北側には伊達政宗公の祖母栽松院(久保姫)の墓所があり、満興寺が管理しています。
満興寺は、永徳2年(1382年)開山の古刹で、寺のご本堂には、政宗公と祖父(晴宗公)と祖母3人のお位牌が祀られています。
政宗公は祖母に大変かわいがられて育ち慕っていたと言われていますが、栽松院が亡くなったあともお墓参りに訪れ、満興寺に立ち寄ったという記録が残されています。
また、根白石は昔から美人が多く、政宗公は城の女中としてスカウトに来ていた、という逸話もあります。
政宗公と愛姫の長女、五郎八姫(いろはひめ)も、弟の忠宗公とともに根白石にかつてあった福沢御殿(古内家の別荘)に泊りがけで遊びに来ていた記録があり、伊達家にとって根白石は、特別な癒しの場所だったようです。