沖合からも一目でわかる、昔から漁師たちのランドマークとしても親しまれてきた三角のお山「太白山」。
世界中にて、ピラミッド型の山にはUFO伝説がありますが、ここ茂庭台付近の子供たちの間でも、UFO目撃談が絶えない時期があったそう。
仙台市のHPによると、お山に金星(中国名で太白星)が落ちたという由来で名付けられ、太白区の名称にもなっています。(四神配置から推測すると、西の白虎ですから「白」を意識して付けられた—星の街仙台的見解)
伝説では、ある日突然 お(生)い、い(出)でた山ということで「生出森-おいでのもり」や、うどのようににょきにょきと生えてきた山ということで「うどヶ森」とも呼ばれています。
麓は自然観察の森として、市民の憩いの場になっています。
標高もそれほどではないし、遊歩道を散策しながら軽装でも登れるだろうなと、たかをくくってました。
新緑まぶしい季節、カメラを首からぶらさげ、お散歩モードでルンルン♪しながら1時間ほど歩くと、なにやらワイルドな雰囲気に包まれてきて、
いよいよ道が無くなって、鎖をつかまないと登れないほどの急こう配。それでも引き返すのがしゃくなので進む(スニーカー履いててヨカッタ)。
写真ではあまり伝わらないと思いますが、足元が大小様々岩石だらけで、ロッククライミングのような、過酷さであった。
ナニコレ、ウソでしょ、マジか、ゼーゼーと繰り返し唱えながら、ようやく鳥居が見えた。
鳥居の先には小さな祠が。これが平安初期に祀られたとされる「貴船神社」である。
一休みしようにも、よさげな岩が見つからず、長居はできなかった。
山頂からの景色は、南西方面(秋保方向)しか開けておらず、あとは木々に囲まれ、足元も危険なので見渡すことはできず。
下山はもっと大変で、岩肌にへばりつきながら慎重にゆっくりとズズズっと尻もちつきながらすべり落ちるようにして。登ってみたいという方には、丈夫な靴と軍手は必須ですね。
途中、登ってくる人たちと数名すれ違ったのですが、小学生くらいの子供とか、私より軽装のカップルとか、気のせいか全然息切れしてなくて(若さゆえ?)、老体にムチ打った自分にはとても信じられなかったんですが、あれはもしかして…まぼろし~
太白山の中腹には、奥州合戦最中の文治5年(1189年)、源頼朝が鶴岡八幡宮を勧請した生出森八幡神社(岳宮-本殿)も鎮座しています。
生出森八幡神社の里宮は、上の写真の286号線がカーブするあたりにあります。江戸時代後期の建立で、山をご神体とする山岳信仰の神社です。
昔は、霊山に登ることはイコール修行であったため、太白山も人を寄せ付けない険しい自然のままでいいのだ。里宮は、毎日山に行かなくても、いつでもだれでも参拝できるように里に建てられたのです。
私が登ったのは今から6年前の5月です。山頂まで行かずとも、自然エネルギーの充満した太白山の麓を散策するには良い季節となりました。新型コロナが収束したら、是非おすすめしたいスポットです。
太白山の真西側には、茂庭台団地がありますが、この一帯は縄文遺跡があった場所です。縄文人は、太白山を崇拝し、太陽を崇めて暮らしていたことでしょう。
↓ここに、遺跡発掘当時の貴重な写真があります!
出典:星の街仙台
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